これは山コンという言葉もなかった10年以上前の、私の山登り合コンでおきた思い出話です。
あまりに衝撃的で忘れることのできない面白珍エピソード。
山コンという言葉からふと思い出したので、あなたにも笑ってほしくて書いています。
山コンの山男たちとの出来事
今から10年以上も前、高校で同級生だったS子が合コンをするというので、私も参加しました。
男3:女3のハイキング+お泊り合コンでした。
当時市役所勤めだったS子が同僚の男性(のちに私達女子の間で、山男と呼ばれるようになった男)に話を持ちかけ実現した合コン。
私はハイキングと聞いていたので、平坦な道を散歩がてら歩いてのんびり話をするのかなと思い、お泊りの準備だけして出かけました。
当日の参加メンバーは
♥高校の同級生・恋多き女S子
♥高校の同級生・マイペースなサバサバ女子T子
♥私
一方の男性陣は
♠S子の市役所同僚・山男
♠県庁勤め・控えめでありつつ、行動がスマートな男性(Aと呼びます)
♠県庁勤め・女性に興味がなさそうな男性(Bと呼びます)
の計6人。
参加メンバーが揃ってから、S子の同僚・山男の車に乗り込み熊本県の山へ向かいました。
数時間後、山へ到着。
車を降りるなり、男性陣が靴を登山靴に履き替え始めたんですよ。
登山用のリュックも背負って…。
一方の私の恰好は、ショルダーバッグにぺたんこ靴のような恰好。(スニーカーさえ履いていませんでした)
だってハイキングって言ってたじゃん…。
女性陣は皆同じような格好で、誰も登山だとは思っていませんでした。
山登りを始めて1,2時間後に、頂上に到着。
頂上に着いてから、
「山登りが趣味って、ホント尊敬する~」
って、私が県庁勤めの男性Aに向かって言いました。
軽々と山を登るAがカッコよかったから、もちろん褒めたつもりで言ったんですよ。
コレ多分、県庁男Aにはイヤミとして聞こえたんでしょう。
彼にとっては
“山登りが趣味なんてバカじゃないのー”って感じに受け取ったのだと思います。
「オレも、君と一緒に登ろうとは思わない」
って静かに言われました。
私の言い方が悪かったのかもしれん。
でもさっそうと山を登る彼を、本気ですごいと思ったから褒めたのに…。
10年以上前の私はとっても純粋。
その言葉にすごく傷つき、何も言い返せず訂正もしませんでした。
その後山頂でお互い険悪な雰囲気の中、昼食を食べた気がします。
いまだに忘れることができない衝撃的な一言です。
と面白い話はココからで、S子の同僚山男が下山する時に、ルート変更したんですよ。
普通に整備された道を通って下山すればいいものを、なぜか違う道を進み、行きついた先は金網のフェンス。
立ち入り禁止のフェンスを6人で無理やりに進み、道がなくなったところで遭難しました。
そんなに高くない山なのに歩いても歩いても下山することができず、友だちと
「遭難したね。明日私たちニュースになってるかもね」
と冗談まじりに話してました。
この日運悪く、私生理中。
トイレに行くこともできず半日過ぎた私のナプキンは、限界ギリギリでした。
遭難の危機を感じたS子の同僚山男が、道がない山を猛ダッシュで端から端まで駆け抜け、下山道を探します。
この男めっちゃ走るの速いんですよ。
息も切らさず、山を駆け巡ってました。
それから女子の間で、彼のことを山男と呼ぶようになりました。
道がないことを諦めた山男が岩肌剥き出しの山をそのまま下ろうと決断し、岩がゴロゴロ転がった山を私たち6人で下りました。
山男は道を切り開くべく、先に下りて下山ルートを探していました。
マイペースなサバサバ女子T子は、怖がる様子もなく淡々と下る。
これまた女性に興味がなさそうな県庁男Bも、女性陣をサポートすることなく一人で淡々と下りる…。
私はというと岩で足が滑るので、お尻を落として両手を地面につけながら一生懸命下りました。
高い山でもないですが、手すりも支えもない急な坂道を下りるのはめっちゃこわかったです。
そして残るは恋多き女S子と県庁男A。
私と険悪な雰囲気になった県庁男Aは、ちょっと控えめでありつつも女性をサポートしてくれるオトコだったのです。
「いや~、こわい~」
と言って、一人で下りられないS子をAが常に支えながら二人で下山します。
人に甘えるのが苦手な私は、この時のS子がめちゃくちゃうらやましかったです。
ホントは私だってこわいのにー!!(≧◇≦)
県庁勤めであり見た目も爽やかで、行動もスマートなA。
ここで恋多き女S子が、県庁男Aを好きにならないハズがありません。
S子がAに恋をした瞬間です。
ちなみにこの時、私のナプキンは崩壊していた模様です。
道なき道を下って山男がやっと山道を見つけた時は、もう日が暮れかかってました。
地上に下り、無事に下山できてホントよかった~と思うと同時にもう一つの不安が…。
いざ山男の車に乗り込もうとしたとき、私はお尻に手を当てました。
ジーンズが濡れている…。
半日耐えに耐えていた私のナプキンは決壊していたようで、ジーンズが悲惨なことになってました。
このまま車に乗り込んだら確実にシートに血が付いてしまうと思った私は、片手をお尻とシートの間に突っ込み、その日泊まる宿まで向かいました。
たいそうな漏れ具合だったので、車のシートが無事だったのかどうか…。
確認するのもこわかったので、いまだに分かりません。
山男たちとのお泊り合コン
無事に宿に着き、案内された部屋は和室。
びっくりしたのが男性陣と女性陣の部屋がふすまで仕切られていて、そのふすまには鍵がついていない部屋だったこと!
さらにびっくりしたのがこたつとちゃんちゃんこ。
男性陣の部屋に置かれた、青色のこたつ掛け布団と青色のちゃんちゃんこ。
女性陣の部屋に置かれた、赤色のこたつ掛け布団と赤色のちゃんちゃんこ。
この時代にこんなコントみたいな部屋あるのかよ!って思いました。
ちゃんちゃんこがあるのにもびっくりしましたが、ふすまで仕切られた青と赤で統一された部屋っていうのが、昔の昭和を見ているようで笑いがこみ上げてきました。
そしてカギのかからないふすまは、夜遅くに山男が開けて覗いた以外は何事もなく、清く正しい朝を迎えました。
翌日ジーンズの替えを持ってきていなかった私は、下はパジャマとして持ってきた半パンを着て帰った記憶があります。
ちなみに私たち6人の山コンでは、カップルは成立せず…。
後日県庁男Aに告白した恋多き女Sは、なぜかフラれてしまいました。
遭難しかけて絆も深まったんだから、1組くらいカップル成立してもよかったハズなのにねぇ。
そんな恋多き女Sは今、大学時代のイケメン後輩と結婚しています。
まとめ
山コンという言葉もなかった頃の私たちの山登り合コン。
この合コンで学んだことは、危機的状況の中サポートしてくれる男性を女性は好きになりやすいのじゃないかなぁ…と。
かよわい女をサポートする男は素敵だなと、私もAにちょっと好意を持ちましたもん。
衝撃的な出来事が多すぎて、いまだに忘れることのできない懐かしい思い出。
面白い珍エピソードとして、事あるごとに話題にさせてもらっています。
ありがとう、山男!!